東京ビッグサイトの展示会に参加してきました
先日、東京ビッグサイトで開催された包装資材・容器、包装機械を中心とした
「TOKYO PACK 2016 東京国際包装展」に参加してきました。
公式サイトの情報によると、入場者総数は、17万人を超え、
前回は全体で684社の企業団体が集まるほどの包装業界ではかなり大きな展示会になります。
僕はもともと工場の生産ラインの設計営業にも携わっていたこともありまして、こういった工場、生産ラインに使うような商品、アイテム、その技術、ソリューションを間近で見るのが好きなので、参加してみることにしました。もちろん、僕自身が技術者ではないので、本当にただ「見て楽しむ」という視点が強かったのですが。
来場登録者の業種別内訳を見ていくと、
・食品・飲料・農林・水産
・流通・商社・物流サービス
・包装産業
・医薬品・化粧品・トイレタリー
あたりの業界関係者さんが参加されているようです。
いろんな企業さんが新規営業、新規開拓を見込んでいる中で、この「展示会イベント」はとても
重要なポジションに位置していると思います。
僕は自他共に認めるほど、展示会マニアであり、自分が携わっていない業界であっても、
情報収集のために、東京ビッグサイトや幕張メッセに出かけていくことが多いです。
もともと仕事としても、企業さん、クライアントさんの新規開拓のためのアドバイザーや
展示会集客のディレクターとして通期に渡りスケジュールに組み込んでいることが多いことから、
この仕事・生活サイクルはもはや当たり前のような感覚になっています。
ですので、自然と、無意識に、そのブースの作り、その企業さんが何をポイントに訴求しているのか、
なぜ、あそこのブースには人が集まっていて、こちらのブースには閑古鳥が鳴くような閑散とした
スペースになってしまっているのか?を予測してしまいます。。。
ある種の職業病?!
それはそれで良いんですが、
その良いような悪いような経験を生かして、
ここで、どんなブースが展示会集客に成功しているのか?
どんなブースが展示会集客に失敗してしまっているのか?
企業さんが新規開拓を行うにあたって、
展示会イベントはとても大切な位置付けではあるのですが、
いろいろなブースを見回る中で、ここはもう少し改善した方がいいのかなー‥や、
ここは一度やめてみて、こんな風にアテンドした方がいいのになー‥と思うことを
書いてみようと思います。
ここでお話することは実際に僕が展示会集客のプロデューサーとして動く際に
意識するポイント、クライアントさんに特にお話しする部分も含まれてますので、
もし、今後、展示会出展を考えている方、過去に出展された方で改善点を探っているようであれば、
一度こちらをチェックしてみてください。
あなたはこんなことしていませんか?
展示会出展でブースへの集客に失敗してしまう例その①
<展示ブースの一番目立つ部分に、でかでかと会社名を設置している。>
自社のPRをする場なんだから、会社名をPRして何が悪い??むしろ正しいだろ!と
叱責を頂きそうではありますが・・・
少し、考えてみてください。
展示会にわざわざ足を運ぶ来場者は、何を求めて来ているか考えたことがありますか?
この記事をお読みになっているあなたも薄々お気づきかと思いますが、
来場者の多くはいわゆる「今すぐ客」ではなく、情報収集だったり業界動向を把握したりするため、
まだぼんやりとした状態で来ているわけです。
ぼんやりとした中で、、、
あるいは何かの悩みを抱えた状態で、、、
いらっしゃるわけです。
ゆりかもめに乗って、はるばると。。。
そういう中で展示会にいらっしゃるので、彼らの一番の気持ちは自分の悩みを解決できそうなものは
あるのかな・・・このもやもやっとした部分を、何とかしてもらえるヒントやアイデアはどこかに
ないかな・・・というような感じでいらっしゃるわけです。
よし!今日は○○の●●という商品を見に行くんだ!今すぐ購入するんだ!と
ピンポイントで絞っている方は皆無に近いです。(これは極端な例でもありますが(;'∀'))
見込み客に今後なり得る展示会来場者は、
自分の悩みを解決できるのだろうか?
このもやもやっとした気持ちを解消してくれるのか?
現状の悪い状況を改善に導いてくれるのか?
ということを頭の中でもやもや考えながらブースを見回っているわけです。
そんな中で、彼らにとって、
でかでかとPRした「あなたの会社名」は必要な情報でしょうか?
会社名は後から覚えてもらえればいいものです。
つまり、これをブースの中の一番の訴求メッセージとして置いてはいけないということです。
あなたはこんなことしていませんか?
展示会出展でブースへの集客に失敗してしまう例その②
<商品ばかりをずらずらーっと並べているだけのブース。>
その①でもお話しましたが、
そんなわけで、見込み客に今後なり得る展示会来場者は、
要するに、自分のことで、精一杯なわけです。
自分の悩みを解決できるのだろうか?
このもやもやっとした気持ちを解消してくれるのか?
現状の悪い状況を改善に導いてくれるのか?
こう考えながら、各ブースを行ったり来たり回っています。
そこで、あなたはこう考えるかもしれません。
「当社のバリエーション豊かな商品シリーズを数多く見せることができれば
必ず来場者が増えるはずだ」と。
(ピーッ!!!!!)
しかし、ここでも僕はイエローカードを出させて頂きます。
よく考えてみてください。
展示会出展側は、商品を見せることがメインになっている。
しかし、展示会来場者の気持ちはどうでしょう?
商品を見たいのではなく、
自分の抱えている悩み、不安が解消できるのか?
というのが一番の気持ちです。
正直なところ、
展示会来場者は商品を「購入する」という段階まで進んでいません。
いくら商品を見ても、アテンドから特徴を聞いても、
いまいちピンと来ていません。
商品さえ見せればよい。
良い商品を提供すれば、顧客が自然と集まってくる、
というわけではないのです。
いかにして、見込み客になり得る来場者の悩みや不安を汲み取れるのか、
彼らの気持ちを動かせられるようなブース作りができるのか、
ここが非常に大切なポイントです。
それをよく考えてみてくださいね。
あなたはこんなことしていませんか?
展示会出展でブースへの集客に失敗してしまう例その③
<ブースに寄せ付けるキャッチコピーがない。
ピントのずれたキャッチコピーで訴求している。>
これは僕が今まで何百、何千と展示会ブースを回ってきた中で、
展示会予算の使い所をあきらかに間違ってしまっている例を出してお話します。
ブース上部にでかでかと・・・
△▼▽▲株式会社
私たちはお客様のために・・・
お客様に満足いただける・・・
お客様こそが私たちの・・・
ももももももったいないーーーーーーーー!!!!(><)
せっかくのPRスペース。
でかでかと会社名+あいまいなスローガン
このコンボは非常にもったいないです。(2回目)
遠くの来場者の目印になり、足を留める最大のきっかけを生み出す
全面パネルをこんな風に使ってしまうのは、、、、
非常にもったいないです、、、、!(3回目)
施工費、デザイン企画費、、、、もったいないです(><)(4回目)
展示会来場者は3秒以内に、このブースは果たして自分のためのものになるのだろうか?
自分に関係があるものなのか?何かプラスをもたらせてくれるのだろうか?
ここはどんな会社なんだろうか?
これを瞬時に見て、立ち止まるべきかどうかを判断しているわけです。
もやもやーっとした今後見込み客になり得る人を数多く集めるためには、
その見込み客の心の内を露わにするような、心の中で(そうそう、こんな悩みを抱えているんだよね)
と思わせるような心の引き金を引くメッセージを全面に押し出していくことが
本当に本当に大切です。
ここ、意識していますか?
過去にこんなブース作りをしてきませんでしたか?
施工会社さんや広告代理店さん、デザイン会社さんに丸投げしてませんか?
こういうった部分こそ、あなたの会社で真っ先に考えるべき部分でもあります。
自分たちの今後見込み客になり得る人たちはどこのどういう人なのか?
その人が常日頃から思い悩んでいることは何だろうか?
その不安悩みを、あなたはどのようなプロセスやストーリーで解決に導いていけるのか?
これらをよくよく考えていって初めて、このキャッチコピーは出来上がります。
当たり前の様ですが、
展示会で新規顧客開拓において
とっても重要なことです
これらは、ちょっと考えてみると当たり前のようなんですが、
その当たり前のことが、実はほとんどの会社さんでは意識されておらず、
最悪のケースとしては「展示会出展自体を費用対効果が上がらない」と判断してしまって、
次回の出展を取りやめてしまうというケースもよく聞きます。
ですが、実はこういった小さな取り組みが次の成果につなげられる、
新しい顧客、新しい売上を生み出すきっかけ、起爆剤にもなるんですよー、ということを
ほんの少しでも知って頂けたらと思います。
では、今回の
「TOKYO PACK 2016 東京国際包装展」で訴求の仕方が良かったブースを紹介してみます。
良いところ
・一つの一推し商品に絞った上で、非常にキャッチーなコピーを使って
見込み客への興味をそそる、引き金を引くように仕上げている。・動きのある動画での訴求を取り入れ、足早に通り過ぎようとする来場者の足を立ち止まらせている。
・そして、何よりアテンドの方が自社の作業服で対応されており、非常に親近感が沸く。
展示会出展でブースへの集客に失敗してしまう
事例3選 まとめ
今回は展示会集客の中で、見込み客を立ち止まらせるきっかけを作る3つのポイントについて
お話をしました。ぜひ、あなたの会社でもこのポイントをもう一度見直して頂いて、
売上に直結できるような新規開拓を目指しましょう。